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日本漫画映画の全貌@東京現代美術館

アニメ関係の展示も近年多い東京都現代美術館「日本漫画映画の全貌」を観てきた。
ぼくもアニメが好きで学生時代まではテレビで多くの作品を観ていた。
今現在は劇場用アニメに関わる仕事をしていることもあって、やはりアニメに対する興味は持っている。

しかし、自分が生まれる前の作品となるとほとんど観ていない。
子供の頃に映画館に連れていってもらうということがほとんど無く、今日の展示にあったような作品もほとんど未見だ。
学生時代はレンタルビデオ屋でバイトをし、そこにあるいろんな映画を見た。だが、当時でさえアニメの社会的地位は今ほど高くなかったこともあり、流行りの最新の作品しかなかった。今はDVDなどが出ていて、比較的容易に観ることができるようだけれども。
したがって、有名な「白蛇伝(1958年)」や「どうぶつ宝島(1969年)」すらも観たことがないのだ。

今回の展示では、そうした未見の作品の一部を会場各所で流されているビデオ映像で観ることができた。
名前だけ知っていた「くもとちゅうりっぷ(1943年)」も流れていた。歌とアニメがシンクロしている! 今の作品でも合ってないものがあるのに、日本最初期の作品ですでにこんなことが行われていたとは。
「すて猫トラちゃん(1947年)」では“まわりこみ”の技法が使われている。

展示されているも動画やレイアウトは、会場で売っている図録でほとんど見ることができる。
しかし、オリジナルの手書きのそれは、印刷され縮小されたそれからは感じられない作り手の思いのようなものが伝わってくる。
鉛筆で引いた一本の線が、表情を持っている。

「太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年)」では、宮崎駿直筆の原画が展示してあった。場面設定や監督(演出)で今では有名だが、アニメーターとしても超一流だったことがわかる。
そういや、庵野さんもアニメーターとして凄腕だったっけ。

「どうぶつ宝島」では、ああこの頃から宮崎駿は宮崎駿だったんだ、と納得する(笑)。
動きが、表情が、そしてモブ(群衆)シーンの凄まじさが、今と全然変わっていない。というか、当時から今と同じ完成度だったのだ。

まさに「漫画映画」と、「動画」と呼ぶにふさわしい作品群だと思う。


最近のテレビやビデオのアニメはあまり観ていない。でも、たまに観た時の印象で言うと、1980年代くらいに今の流れはすでにあったと思う。
つまり、一枚の絵としての完成度は非常に高く、キャラクターも魅力的な造形でできているということだ。
しかしそれは線が多く、したがって動かすのに苦労が伴う。
もちろん、その線の多いキャラクターを見事に動かしている作品もあるから、それが悪いとは言えない。
でも、色と音のついた紙芝居のような作品も多いと感じる。

今日の展示で観た作品群、戦前から東映動画、そしてスタジオジブリへとつらなる流れでは、むしろキャラクターの線を少なくして動きやすくしている。
止め絵でのキャラクターの造形よりも、動きや表情が伴って初めて生き生きとしてくる。
止まっている絵が動くことがアニメーションの本来の面白さだとすれば、絵を動かすことの面白さに溢れた作品ばかりだった。

なので、図録ではなく、会場の液晶モニターに流されている映像を見るのが、この展示のキモだと感じた。
もちろん、生の原画やレイアウトを観ることも素晴らしい。

あとチケット一枚あるんだよなぁ。明後日で最終日、休み取ってもう一度行こうかな(^^;)

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