ヨーヨー・マ&フィラデルフィア@サントリーホール(05/5/19)
ふぁああああああ、ヨーヨー・マ 3DAYSがやっと終りました(笑)。
3DAYSっていったってこっちが勝手に名付けたわけで(^^;)、5月16/17日のJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲」と、19日にクリストフ・エッシェンバッハ指揮・フィラデルフィア管弦楽団との共演による「ドヴォルザーク・チェロ協奏曲」通称「ドヴォコン」。
メインのお目当ては「ドヴォコン」でして、高校時代にオケでやった曲なんですよねぇ。ここ何年か、機会があれば生演奏を聴くようにしてる曲の一つです。
一番聴きたいのは、CDで一番聴きこんだロストロポーヴィチの演奏ですが、なかなか情報もチケットも入手できずいまだ聴いたことがありません(T_T)
次点でヨーヨー・マの演奏になるわけですが、ヨーヨー・マのコンサートは昨年・一昨年と幸運にも聴きに行けており、今年になってやっと念願の曲が聴けるチャンスに巡り合えました。
でも、ヨーヨー・マのドヴォコンのCDは持ってないんだな、これが(^^;)
オケのほうもフィラデルフィアならば不足はありません。
前にも書いたと思いますが、オーマンディ指揮による「シェエラザード」をNHKで録画して繰り返し聴いたのもフィラデルフィア。
また、「オーケストラの少女」や「ファンタジア」などの映画で私が出会った指揮者ストコフスキーが率いていた伝統あるオーケストラ、ぜひ聴いてみたいと思っていたオケです。
さて今日のコンサート、まず席が最悪に近い(T_T)
最前列の一番はじっこ。弦楽器奏者や指揮者に隠れて、ヨーヨー・マのおでこしか見えないよ。
もちろんそんな場所なので、サウンドのバランスもあったもんじゃない。
楽器の配置もよくわからない。だって管楽器なんて全然見えないもの。
でも、ドヴォルザークや、メイン・プロのマーラーの交響曲1番をやるにはめずらしい対抗配置(両翼配置とも)だとはかろうじてわかる。
だが……それでも!
ドヴォコンが鳴りはじめた瞬間、その響きの美しさに早くも目がウルウル(T_T)
やがてチェロのソロが、まるで千両役者登場!といった趣で鳴りはじめるのですが、ここでバランスの悪さを思い知る(苦笑)。でも、がまんできないほどではない。
むしろ、この かぶりつきの位置で聴くオーケストラの迫力に圧倒されはじめていました。
去年ベルリン・フィルをミューザ川崎で聴いた時とか、数年前にフィルハーモニー管弦楽団をサントリーで聴いた時も最前列だったけど、やっぱり音のバランスの悪さなんか気にならないくらい演奏の迫力に酔ったんだよなぁ。
ぼくは、最前列でオーケストラ聴くの好きなのかも知れない(^^;)
ヨーヨー・マの演奏は、テンポに「ため」がなくて駆け足だなぁ、と感じました。
でも、第三楽章の最後の最後の音をチェロが朗々と伸ばすところで、これ以上無いくらいに「ため」ていた。ぼくはあんなに長くあの音を伸ばす演奏をこれまで聴いたことが無い。しかしそれが決してもったいぶっているとか、不自然にテンポを揺らしたとは感じられず、感動を盛り上げていたと思う。
いや、ぼくがああいう「ため」が好きなだけなんですけど(笑)。
ヨーヨー・マは演奏中、常に指揮者を見ていた。たぶん通常のオケのコンマスや各パートの首席奏者より見ていたと思う。
普通協奏曲はソリストにオケが合わせるもので、あそこまで指揮者を見ながら演奏するソリストは初めて見た。
また時には右や左を振り返り、オケの各メンバーに視線を配りながら演奏している。
ヨーヨー・マの人柄を感じさせ、とっても良い雰囲気だった。
メインは上述の通りマラ1。
音色はさすがのフィラデルフィア・サウンド。すっかりとりこになってしまった。
キレイで艶があり、金管の迫力もある。といって木管楽器や弦の内声パートが埋もれることも無い。
くりかえしますが、ぼくの席は音を聞くには最悪に近かったですが(^^;)、演奏を楽しむのに支障はありませんでした。
むしろラッパとトロンボーン、チューバの音は他の奏者の影にならず直接音が聴こえてきて、元金管奏者のぼくにはけっこう楽しい。
それと、思わぬ幸運?が。
ぼくの席は、ハープ奏者の女性のフトモモを見るのに絶好の位置だったのだ(笑)。
だって彼女の左側から見ているのに、右脚の内側まで見えちゃうんだもの(^^;)
いや、見えちゃまずいものは見えてないですよ、ハッキリ書いておきますが。
眼福眼福。
アンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲集 第1集 op.46-8 ト短調フリアント。
軽やかに、きらびやかに、スピード感溢れる舞曲のリズムが最高だった。
この曲も高校時代演奏したもの、懐かしくて涙がちょちょぎれる。
スラブ舞曲って意外と生で聴くチャンスがないんですよね。
そんなこんなで、ベルリンやウィーンに優るとも劣らないのはチケット代だけではない(笑) ヨーヨー・マ、エッシェンバッハ&フィラデルフィアのサウンドを堪能したのでした。
あ〜、音楽を聴く悦びを満喫した一日でした。こんなのは年に50本以上コンサート行ってても数える程しか無いです。
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